リリカルのまったりした図書館

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS ガリアの賑やかな日常〜金の獅子 銀の獅子 9〜

<<   作成日時 : 2008/07/17 20:16   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

このシリーズを書いていたときは、ちょうど去年の今頃でした。
あの頃からもう一年。時の流れは早いものです。
と、いう訳で、金の獅子ロッタ対銀の獅子レグルスの一騎打ちが始まります

『ガリアの賑やかな日常〜金の獅子 銀の獅子 9〜』

 金の鬣が宙を舞い、銀の鬣が地を走る。

 まずは、ロッタが先手を取った。
 空中から、レグルスの体を爪で切り裂こうと飛び掛る。
 だが、レグルスもそう簡単に、自分の体にロッタを触れさせようとはしない。
 逆に自分からロッタの懐に猛ダッシュで飛び込み、勢いをつけてロッタを吹き飛ばそうとする。

『喰らえ!金色!!』

 咆哮と共に、レグルスの体がロッタの体に激突する。

『こんなの!後ろに避ければいいだけだろ!!』

 ロッタは、ゼルギウスに言われたことを思い出す。

『いいか、ロッタ。
 敵の攻撃が当たりそうになった時は、とにかく、その攻撃がくる方向と、同じ方向に、自分から動くんだ。
 無理に受け止めようとすると、まともにダメージを喰らってしまう。
 自分からその方向へ動けば、衝撃を大分和らげることが出来る。
 忘れるなよ。』

 そうしてロッタは、レグルスの体が当たると同時に、後ろへ飛びのく。
 一見、レグルスがロッタを大きく吹き飛ばしたかのように見えるが、ロッタはダメージをほとんど喰らっていない。

『くっそー!!変な回避の仕方しやがって!!』

 レグルスも、ロッタの回避の仕方に気がついた。
 体当たりは、もう効かないと考えるべきだ。
 なら、どうやって攻めるか。
(考えるのに時間を使うより、このまま攻撃を続ける!!
 化身出来る時間なんて、限られてるんだから!!)
 レグルスは、もう何も考えず、ただロッタに爪を、牙を食い込ませようと、がむしゃらに向ってくる。

「レグルスのヤツ・・・完全に頭に血が昇っている・・・。」
 そんなレグルスの姿を見て、ティガーは一人ごちた。
 レグルスは、その涼やかな銀色の瞳や、丁寧な話口調から冷静な性格だと思われがちだが、実際は、かなりの熱血漢で、頭に血が昇りやすい性格である。
 ティガーも、何度か訓練で戦ったことがあるのだが、レグルスは、最初は冷静に対応してくるのだが、後半になると、何も考えず、ただの力押しの戦い方になってくる。
 ただ、それでも強いことには違いはない。
 むしろ、いらないことを考えない分、戦い方に迷いがなくなり、攻撃に激しさが増してくる。
「このままでは、ロッタは確実にやられる・・・。」

 レグルスの爪がロッタの体を裂き、ロッタの牙がレグルスの体に食い込む。
 今は互角の戦いを演じているが、やはり、地力はレグルスの方が上だ。
 だんだんと、ロッタの動きが鈍くなってくる。

『こいつ・・・強い!!』

 ロッタがそう思ったとき、どくん!と、心臓が激しく動いた。

『化身切れ・・・何もこんな時に!!』

 ロッタの化身が解けると、周りから歓声が上がった。
「化身が解けた・・・。なら、レグルスの勝ちか!?」
「いや、レグルスの方も見ろ!!」
 すると、レグルスも銀の光を放ち、元の姿へと戻っている。
「レグルスも化身切れかよ・・・。
 どうやって、勝敗決めんだ?」
「こうなると・・・後は・・・。」

「うおぉおおお!!!」
「どりゃぁああ!!!」
 化身の解けた二人だが、迷うことなく、相手に向かい駆け出した。
 そして、相手の顔に同時に拳を繰り出す!
 ドコォッ!!
「ぐわぁっ!?」
「いだぁっ!?」
 拳と拳が顔にめり込む。
 二人はそのまま取っ組み合い、互いに殴り続ける。
「てめぇー!よくもオウラさんを殺しやがって!!」
「そっちこそ!おっちゃんを馬鹿にして!!」
『絶対に!許さないからな!!』
 そう言い争いながら、二人はどごどごと、殴り続けていた・・・。

「二人とも・・・何をやってるんだよ・・・。」
 少し呆れながら、ティガーが言う。
 ごろごろと、地面を転がりながら殴り合う二人。
「何だよ!その金髪!!
 光が反射すると眩しくてクシャミが出る!!黒に染めろ!!」
「お前の銀髪を、黒にしりゃいいだろ!!
 銀髪見てたら、体が寒くなってきた!!」
(まるで子供のケンカだ・・・。)
 ティガーはため息をついた・・・。
 獅子同士の激しい戦いが、化身が解けたと同時に、一気にレベルが落ちてしまっている・・・。
(でも・・・これなら何とか私にも止められそうだ・・。)
 そう思ったティガーが、二人の前に進み出ようとした時、黒い影が風のように、二人の間に割って入る。
「・・・あれは・・・?」
「うんしょ・・・ティガー!
 ティーゲル将軍連れて来たよ!」
 シオンが、人垣を掻き分け現れた。

「レグルス・・・ロッタ・・・」
 突然現れた黒い影は、二人の襟首をぐっと掴み・・・
「うん?」
「あれ?」
「いい加減・・・お止めなさーい!!!」
 ぶんっと腕を振るって、二人を大きく放り投げた!!
「わぁあああ!!!???」
「でぇえええ!!!???」
 二人は、それぞれ右と左に大きく飛ばされ、どすんと、音を立てて地面に叩きつけられる!!
『いってーー!!!』
 声を合わせて二人は言った。

 飛ばされた二人の中央に、黒いドレスを纏ったたおやかな黒虎が、優雅に佇んでいる。
「姉さん・・・やっと来てくれたんだ・・。」
 ティガーが、姉の姿を見てほっと息をつく。
「ごめんね、ティガー。ちょっと遅くなってさ。」
 頭の上で手を組みながら、シオンが言った。
 シオンの隣には、紅い髪の獅子がいる。
「あの二人・・・かなり派手にやったみたいだな・・・。」
「スクリミル様も来てくれたのですね。」
「最初は、俺が二人を止めるつもりだったんだが、ティーゲルのヤツが、
『二人を止められなかったのは、我が弟の責任。
 愚弟の不始末は、姉である私が片付けましょう。』って言って、アイツが止めることになったのだ。」
「将軍・・・かなり怒ってるみたいだったよ・・・。」
 それを聞いたティガーは、いきなりガタガタと震えだした。
「ね・・・姉さんが・・・怒ってる・・・。」
 ティガーが、恐る恐る姉の方を見ると・・・。

 キラーン!!

 ティーゲルが、黒い瞳を光らせ、弟を睨みつけていた。
「ひ・・・ひぃ!?」
 小さな悲鳴を上げ、思わずシオンにしがみつくティガー。
「ティ・・・ティガー・・・どうしたの?」
 それは、いつも冷静なティガーの行動とは思えない。
「ね・・・姉さんは・・・怒ると怖いんだ・・・。
 ロッタとレグルス・・・かなりキツイお仕置きを受けることになるぞ・・・。」

 ティーゲルは、ばっと、スカートの裾を上げて太ももに手をやり、何かを掴んだ。
 それが光を受け、きらりときらめく。
 鉄鞭だ。
 鉄鞭をびしっと天に構え、朗々とした声で、話した。 

「皆のもの!静まれ!!
 これより、王が直々に、この者について話される!!」

「王・・・」
「王が来るのか・・・」
 周りにどよめきが走る。

 そして、人垣がすっと割れると、そこから悠然とした足取りで、獅子王カイネギスが現れた・・・。 
 

設定テーマ

注目テーマ 一覧

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ガリアの賑やかな日常〜金の獅子 銀の獅子 9〜 リリカルのまったりした図書館/BIGLOBEウェブリブログ