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help リーダーに追加 RSS 天使を解き放つ時 7

<<   作成日時 : 2008/04/26 19:18   >>

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ラフィエルに、リュミエルの居場所を教えてくれと願うフォルス。
そしてフォルスは、リュミエルの歌を聞く……。

『天使を解き放つ時 7』

 ベットの上で俯せながら、リュミエルは歌っていた。
 己の比翼の姿を思いながら…
(フォルス…貴方に逢いたい…。今、貴方はどこにいるの…。)
 哀しい歌が王宮に響く。

「これはリュミエルの歌なのか…?」
 その歌を聞いたフォルスは、ラフィエルに聞いた。
 以前聞いたリュミエルの歌は、生きる喜び、生きとし生けるもの全てへの愛に満ちていた。
 だが、この歌から感じられるものは生きることへの哀しみしかない。
「リュミエルは今深い哀しみの中にいます…。
 鷺の民の歌は自らの心の表現…。
 喜びに満ちた心で歌う歌は生きる者に祝福を、哀しみに満ちた心で歌う歌は災いを呼び寄せます…。」
「災い…だと…」
 どんな災いがリュミエルを襲うのだろう…。フォルスの気がはやる。
「王子!早くリュミエルの所へ連れて行ってくれ!!」
「ええ…リュミエルを救って下さい…。」

(どうしてフォルスと逢ってはいけないの…。
 私の比翼…フォルス…
 貴方に逢えないのなら、死んだほうがいい…)
 哀しい歌が更なる哀しみを呼ぶ…。そのとき、
「リュミエル…」
「ラフィエル兄様…」
 外からラフィエルの声がした。
「貴女の比翼を連れてきました…。
 今鍵を開けます…。」
「私の…比翼…」
扉がゆっくりと開けられる。そこには、優しい兄の姿と、

「フォ…フォルス!!」

愛する比翼の姿があった。
「リュミエル…待たせた…。」
 フォルスがリュミエルをそっと抱きしめた。
「フォルス!逢いたかった!!」
 リュミエルもそれに応え、フォルスの胸に顔を寄せる。
 だが、気になることがあった。
「兄様…どうしてフォルスを連れて来てくれたのですか…?」
 ラフィエルはそっと微笑みながら答えた。
「それは、私が貴女の兄だからですよ。兄は、妹の幸せの為ならどんなことでも出来るんです。
 早くセリノスから出なさい…。二人で、幸せになるのです…。」
「兄様…ありがとう…。
 私、兄様の妹になれてよかった…。」
 ラフィエルはフォルスの手を握り言った。
「フォルスさん…妹をよろしく頼みます…」
「分かってる…。王子…。礼を言う…」

そして、ラフィエルに見送られ二人はセリノスを後にした。
(リュミエル…幸せになりなさい…)
ラフィエルは呪歌を歌い始めた。
(私は貴女が羨ましい…
 愛する比翼と出会えた貴女が…。)

 自分が比翼と逢えるのはいつになるのだろうか。
 一体何処で逢えるのだろうか。

(セリノスか…それとも遥か遠き地か…)
 美しい月が恋人達を照らしている。
(私も…いつか出会いたい…。私の比翼と…永遠の…伴侶と…。)

 ラフィエルは歌う。
 愛する者と旅立つ妹の為に…。
 そして…いつか出会う己の比翼の為に…。

「あの時の兄様の歌は、私の心にずっと残ってるわ…」
 全てを語り終えた母は、平静を取り戻し穏やかな笑顔を浮かべている。
 そして、歌を歌い始めた。
(フォルカを生んでからなぜか呪歌に力がなくなってしまったけど、私はまだ歌えるわ…。
 兄様…私は幸せになりました…。だから兄様も、幸せになって下さい…)

 母と父を結び付けてくれた兄を思い歌っているのだろう。
 俺は、母の歌が大好きだった。
 いつもしかめっつらをしている父も、母の歌を聞く時は優しい表情をしている。
 奴隷商人達から母を守る旅の中、母の歌を聞く時間は、父と俺にとって唯一の安らぎの時間だった…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ラフィエルの比翼は、もちろんあの女王。

以下拍手でコメントを下さった方へ返信です。反転してお読みください。

コメント。どうもありがとうございます!
『一番長い日』読破。お疲れ様でした。かなり長い小説なので、読むの大変だったと思います。
早く続きを…と、いうことなので、はりきってアップしてしまいました。
ブログの更新は一日一回と、何となく決めているので、日記や更新報告が多いと、小説の更新が週1だったりする場合もあります。
なので、小説の更新の間が開いてしまう場合もございますが、続きをアップしないということはありませんので、
(週に一回は、必ず更新します。)ブログタイトルの如くまったりと待っていて下されば、幸いです。
どうかこれからも、のんびりまったり進んで行く当ブログに、足をお運びください。

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