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ゼルギウス将軍の一番長い日も、今回で完結です。 最後の締めは、やっぱりこの男!! 『ゼルギウス将軍の一番長い日 最終話 捧げよ聖者に杯を!!』 月明かりが差し込む大神殿の一室に、黝い髪の青年がいた。 「ふー・・・。今日の仕事終わり・・・。」 ここは大神殿内のゼルギウスの部屋。 ゼルギウスは仕事を終えほっと息をつく。 「さて・・・。仕事も終えたことだし、サナキ様から貰ったチョコを食べるか!!」 と、サナキからのチョコを開ける。 「幸せすぎる!! サナキ様からのチョコ!チョコ!!」 にこにこ顔のゼルギウス。 義理チョコだろうが構わない。 全く貰えないよりマシだ。 毎年チョコが大量に送られてくる憂鬱なバレンタイン。 さすがに、この日だけは大好きなサナキからのチョコであっても、素直に喜ぶことができなかった。 けれど、今年はサナキからの一個だけ!! 今年はちゃんと味わって食べることが出来る!! 嬉しくて嬉しくてたまらない!! 「さーてと、サナキ様。いただきまーす。」 と、箱を開けると・・・ 「あれ・・・何も入ってない・・・。」 目が点になる。 空箱が目の前にある。チョコは欠片も見あたらない。 「えっ!?何で空!!」 目の前の現実が信じられず、混乱して箱をブンブンと振る。 すると、紙切れがひらひらと机の上に落ちてきた。 何か字が書いてある。 「なになに・・・。 げっ・・・セフェラン様の字だ・・・。」 嫌な予感がする・・・。 『ゼルギウスへ やはり、貴方にチョコを渡すことはできません。 皇帝が臣民との約束を破るというのは関心できませんからね。 これもサナキ様が民から信頼を得るため・・・。 サナキ様の為に耐えて下さい。 セフェラン』 それを読み、がっくり肩を落とすゼルギウス。 「う・・・嘘つけー!!この腹黒がー!! ただ私にサナキ様のチョコを渡したくないだけだろー!!」 手紙を粉々に引きちぎる。 それが落ちた先に、もう一枚手紙が落ちていた。 『そうですわー!! 貴方などにサナキ様からのチョコを渡す訳ありません!! シグルーン』 「あのアマー!!」 再び手紙を引きちぎる。 「くっそー!! 期待してた分失望感もデカイ!! うわ〜ん!!サナキ様のチョコー!!」 ついにゼルギウスは机につっぷし泣き出してしまった・・・。 「サナキ様・・・。私頑張ったんですよ・・・。 最後の最後にこれはないじゃないですか・・・。」 しくしくと泣きながら、箱が包んであった包装紙を片付けようとしたら、包装紙の裏に小さな文字が書いてあるのを見つけた。 「ん・・・。サナキ様の字だ・・・。」 涙を拭きながらその文字を読んでいく。 『ゼルギウスへ セフェランと話し合ったが、やはりおぬしにチョコはやれん。 皇帝が民との約束を破るわけにはいかん。』 「うう・・・サナキ様まで・・・。 ひどい・・・ひどいですー!!」 床に手をつきこの世の終わりの如く嘆くゼルギウス。 せめてこれが、サナキの知らないことであってほしかった・・・。 だが、サナキもちゃんとチョコが入ってないことを知っていたとは・・・。 「えっ・・・えぐっ・・・。」 手紙はまだ終わっていなかった。 泣きながら続きを読んでいく。 その全てを読み終わったとき、 「!!!???」 とめどなく流れていた涙が止まり、ゼルギウスの手から手紙がはらりと落ちた。 「えっ!?ええっ!!」 慌てて手紙を拾い、もう一度ゆっくり読み直していく。 『じゃが、安心せい。来年は必ず渡す。 この箱は、「予約」の証じゃ。 来年はこの箱にチョコを入れて渡す。 だから箱を絶対になくすな!! なくしたら承知せんからな!! サナキ』 「おっ・・・・」 ゼルギウスは、ぐっとこぶしを握り、 「しゃーーーーー!!!!」 勢いよく天につきだした!! ― 来年!来年こそは!! 棚を開け、とっておきの「赤」と、気に入りのグラスを取り出す。 ― 今日は2月22日・・・。来年のバレンタインまであと356日・・・。 ベグニオンレッドのワインがグラスの中に注がれる・・・。 ― 今年まであんなに憂鬱だったバレンタインが、今はこんなに待ち遠しい・・・。 窓を開け、夜空に輝く月にむけグラスを掲げる・・・。 ― 感謝する・・・。この素晴らしき日を作ってくださった貴方に・・・。 捧げよう!!聖者に今宵の杯を!! 「2月14日!!聖バレンティヌスに・・・乾杯!!」 −ゼルギウス将軍の一番長い日 完− |
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