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help リーダーに追加 RSS ゼルギウス将軍の一番長い日50

<<   作成日時 : 2008/01/25 22:58   >>

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獅子対獅子。その戦いの結末・・・・・。

『ゼルギウス将軍の一番長い日50 英雄群舞 第16幕 〜獅子に捧げる鎮魂歌〜』

 血を流し、バタリと倒れるオウラ。
 ロッタの化身も解け、その場に膝をつく。
「終わった・・・。」
「なんとか・・・生き残れましたわね・・・。」
 ガトリーとエリンシアも息をつく。
「よかった・・・。ロッタ・・・よかったね・・・。
 オウラさんを救えて・・・。」
 サーシャが涙を流して呟いた。
「サーシャ。この勝利は、あなたのおかげよ。」
 ルキノがぽんとサーシャの肩に手を置いた。
 セネリオもほっとした表情で倒れているオウラを見ている。
 だが、次の瞬間セネリオが叫んだ!
「ロッタ!逃げて!!」
 ロッタの背後に大きな影が現れる。
「えっ!?」
 後ろをふりむくと、そこには血を流しながらも立ち上がり腕を振り上げるオウラの姿があった。
「ガァアアア!!」
 猛々しい咆哮とともに腕が振り下ろされ、小さなロッタの体を吹き飛ばす!
「うわぁっ!?」
 屋敷の壁に叩きつけられるロッタ。
「うそ・・・・。」
「まだ・・・動けるんすか・・・。」
 エリンシア達は我が目を疑った。
 オウラの体は傷付き、血は止めどなく溢れだしている。
 なのに何故立ち上がれるのだろう。
『ドコイニルドコニイル!!』
「オウラ・・・まだ探しているの・・・。」
 オウラは、自分が探す者を見つけるまでは決して倒れないのだ。
 例え腕が折れても。足が千切れても。
 どれだけの血が流れても、命ある限り探し続けるのだ。

「でも・・・こんなの・・・嫌だよ・・・。
 こんなに傷ついてまで探し続けるなんて・・・悲しすぎるよ・・・。」
 探すべき者の顔も名前も忘れて、ただ会いたいという欲求だけで
歩き続けるオウラの姿は、あまりにも悲しすぎた・・・。
『ジャマヲスルノハオマエカ・・・オマエカ・・・。』
 オウラがゆっくりとロッタに近づいていく。
 血の足跡を残し、一歩一歩進んで行く。
 もはやオウラに理性はない。
 自分の邪魔をするものは、例え同族の者であろうと容赦なく噛み砕く。
「ギガウインド!!」
 セネリオの魔法がオウラを切り裂く。
『ジャマヲスルナジャマヲスルナ。』
 オウラはそれを喰らっても歩みを止めない。
 ふらつくこともなく、しっかりとした足取りでロッタに近寄る。
 ゆっくりとオウラが腕を振り上げた。
「ロッターぁ!!」
 サーシャがロッタに駆け寄り、庇うように抱きしめる。
「サーシャ!逃げて!!」
 そう言うが、サーシャは離れようとしない。
 オウラの腕が振り下ろされる。
 エリンシアが、ルキノが、ガトリーが、セネリオが。
 誰もが二人が切り裂かれる姿を想像した。
 だが、何者かがオウラの爪を剣で受け止めていた。
 月が戦士の顔を照らす。
 黝の髪に切れ長の目をした英雄の姿を。

「ゼ・・・」
『ゼルギウス将軍!!』

 オウラの爪を支えながら、ゼルギウスはロッタとサーシャを振り返り微笑みながら言った。
「ロッタ・・・サーシャ・・・。よく頑張ったな・・・。」
「おっちゃん・・・。」
「伯爵様・・。」
 ぶんと剣を振り、オウラの爪を払う。
「あとは私に任せておけ!」

 ゼルギウスがオウラを睨みつける。
 その気迫に押されたのか、オウラも一歩引き下がる。
「二人とも、大丈夫か?」
 ゼルギウスが聞いた。
「は・・・はい!あの・・・伯爵様は・・・。」
「私のことはいい。
 ロッタ。お前はどうだ。」
 ロッタは顔を伏せ、ふるふると体を震わせている。
「おっちゃん・・・。オレ・・・オウラを救いたかった・・・。
 けど・・・オレ全然弱くて・・・オウラを救えなかった・・・。」
 顔を上げたロッタの目は、悔し涙に溢れていた。
「おっちゃん・・・オウラを救ってあげて・・・。
 もう・・・オウラを・・・眠らせてあげて・・・。」
 傷つきながらも誰かを探し続ける獅子の姿を、ロッタはもう見たくなかった。
「分かった・・・。」
 ゼルギウスがその大きな手でロッタの金色の頭を撫でた。
「オウラは・・・私が救う・・・。
 お前の思いも・・・この剣に込めよう・・・。」
 そしてゼルギウスはオウラに向け剣を構えた。

『オマエモジャマヲスルノカ・・・。』 
 獅子が唸りを上げゼルギウスと対峙する。
「悲しき獅子よ・・・。小さき獅子に変わり、私がお前を救おう。」
 オウラが咆哮と共にゼルギウスに飛び掛った。
 それは、オウラが最後の力を振り絞った攻撃だった・・。
 ゼルギウスはそれを見切り、オウラの体に剣を切り込ませた。
 オウラの体から、どこに残っていたのだろうと思えるほどの血が噴きだし、大きな音を立てて倒れた。
「どうか・・・安らかに・・・。」
 ゼルギウスが地に剣を突き刺し、悲しき獅子に黙祷を捧げる。
 もう再び、オウラは立ちあがることはなかった。
 ただ一声、

「クォ・・・。」

 と、小さな声で鳴いただけであった・・・。
『アリガトウ・・・。』
 ロッタの耳に聞こえる声。
「オウラ・・・お休み・・・。
 天国で・・・探してる人と・・・会えるといいね・・・。
 う・・・ぐ・・・わぁああああん!!」
 ロッタは泣いた。
 悲しき獅子の運命に。
 その獅子を救えなかった自分の弱さに。 
 ゼルギウスがロッタに言う。
「ロッタ・・・。今は泣け。
 その悔しさを忘れるな。
 この悔しさを知っている者だけが・・・強くなることができる。
 だから泣け。強くなる為に。」
「おっちゃん・・・おっちゃん・・・!!」
 ロッタがゼルギウスに抱きついた。
「おっちゃん・・・。オレ・・強くなる・・・。
 もう・・・こんな思いはしたくない・・・。
 誰にもさせたくない・・・。オレ・・・強くなるよ・・・・。
 だから・・・だから・・・。
 う・・う・・・うわぁああああああ!!!!」
 小さき獅子の泣き声は・・・まるで鎮魂歌のように悲しげで、そこに居た者全てを涙させた・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これを読んで正直な感想。
「強すぎだよ。オウラ。」
無理がある・・・・・無理があるよ!ここまでの強さは!!頑丈すぎだよ!!
ゲームでは、こんなに頑丈ではないと思いますが、話を盛り上げるために、強くなってもらいました。
そして次回から、話が佳境へと入っていきます。
ゼルギウスを捜すサナキが主役となり、話が進んで行きます。
ここから先、二人がどうなるか・・・・。よろしければ、最後までお付き合いください。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ひさびさに、小説読ませていただきました。
オウラの存在感、すごかったです。
本当にオリキャラか?あたかも最初から存在しているのかと思うくらい。
そしてゼルギウス…格好よすぎです。
リリカルさまの小説は、登場人物たちが本当に生きているんだな、と思えるくらい、登場人物が生き生きしていて、躍動感があります。
自分としては、可愛いサナキ様のお話が読みたいですねw
サナキ様は大好きなので、これからの展開が楽しみです。
http://kotoripoem.bl...
2008/01/26 22:04
コメントありがとうございますw

>本当にオリキャラか?あたかも最初から存在しているのかと思うくらい。
オリキャラを考えるときは、ゲームで登場しそうなキャラを想像して作っているので、そう言っていただけると嬉しいです!

私も、このゼルギウスはカッコいい!!と、思いました。
最近は、かっこ悪いゼルギばかり書いているので、これを読んで「ゼルギウスは、本当はこんなキャラなんだよ!!」と、再確認いたしました。

サナキ様は、これから強く!そして可愛くなっていただきますw
私もサナキは暁で一番好きなキャラなので、サナキの話を書くのには、一番力が入ります。(ゼルギウスもですが・・・。)
ここ毎日、某所ではゼルギウス×サナキばかり書いてるぐらい、この二人が好きです。
リリカル
2008/01/27 00:54

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